年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | - | - | 47 | 37 | 43 | 66 | 133 | 367 | 428 | 175 |
当院は高齢者施設を有していること、また透析治療等の継続的な加療が必要な疾患を診療していること、及び地域社会の高齢化等の影響から、70代以上の患者割合が高く、74.50%となっています(前年度より3.63%減少)。
今年度の対象患者は約1300名で、昨年度に比べ約300名の増加となりました。これには病床回転率の向上への取り組み、他院からの紹介入院の増加等による影響が考えられます。また2025年7月に当院は新病院への移転を行いました。移転にむけた早期の調整も影響があったものと考えられます。
全体の平均年齢は74.08歳、男性は75.73歳、女性は72.67歳となっています。
平均年齢は前年度と比較すると、全体で約2.38歳下がっています。男性では約0.36歳上がっており、女性では約5.17歳下がっています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数 (自院) |
平均在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
130030xx99x5xx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 処置2_5あり | 19 | 17.47 | 19.30 | 0.082% | 78.68 | - |
130040xx99x5xx | 多発性骨髄腫,免疫系悪性新生物 手術なし 処置2_5あり | 16 | 27.38 | 14.69 | 0.000% | 82.50 | - |
130030xx99xBxx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 処置2_Bあり | 13 | 13.54 | 12.23 | 0.000% | 80.69 | - |
130030xx99x4xx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 処置2_4あり | 12 | 12.75 | 8.65 | 0.000% | 89.25 | - |
130040xx99x4xx | 多発性骨髄腫,免疫系悪性新生物 手術なし 処置2_4あり | 11 | 31.91 | 18.31 | 0.000% | 94.73 | - |
当院では悪性腫瘍に対する繰り返しの化学療法が必要なものが上位を占めています。
その中でも例年『多発性骨髄腫』と『非ホジキンリンパ腫』という疾患が多いです。
同じ疾患名であっても、治療方法により異なるコードが付与されるため、同じようなものが並ぶ結果となっています。
『多発性骨髄腫』と『非ホジキンリンパ腫』の症例の違いは使用した薬剤によるものです。
本年度は例年に比べ全体的に対象患者が増加しており、症例数が上がっています。
血液内科に関しては2023年7月より血液内科医が1名増員となったことや、他院からの紹介患者の受け入れ数が増えたことによる影響が考えられます。
第1位の症例を除き、どの症例も平均在院日数は全国のものと比較すると長くなっています。これは平均年齢が80歳以上と高齢であることが要因と考えられます。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数 (自院) |
平均在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
030250xx991xxx | 睡眠時無呼吸 手術なし 処置1あり | 62 | 2.00 | 2.02 | 0.000% | 51.90 | - |
0400802499x0xx | 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 処置2なし | 53 | 18.19 | 16.40 | 0.000% | 85.58 | - |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし | 52 | 37.63 | 20.78 | 0.246% | 87.19 | - |
040110xxxx00xx | 間質性肺炎 処置1なし 処置2なし | 30 | 44.37 | 18.68 | 0.000% | 79.57 | - |
040070xxxxx0xx | インフルエンザ,ウイルス性肺炎 処置2なし | 25 | 8.28 | 8.98 | 0.082% | 74.12 | - |
当院では、高齢者に多い誤嚥性肺炎の他に、間質性肺炎、市中肺炎、気管支喘息や咳喘息、医療/施設関連肺炎、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、睡眠時無呼吸症候群、アスベストなどの粉塵に起因する肺疾患など内科的疾患を網羅的に診療しています。外来通院診療、入院治療、入院及び外来リハビリテーションと病状に応じてシームスレスに対応できる事が特色です。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数 (自院) |
平均在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060100xx01xxxx | 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 | 117 | 2.20 | 2.57 | 0.082% | 71.27 | - |
060390xxxxx0xx | 細菌性腸炎 処置等2なし | 17 | 9.29 | 7.42 | 0.164% | 62.53 | - |
060130xx9900xx | 食道,胃,十二指腸,他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 処置1なし 処置2なし | 15 | 5.33 | 7.67 | 0.000% | 72.40 | - |
060102xx99xxxx | 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし | 13 | 5.00 | 7.60 | 0.000% | 67.77 | - |
- | - | - | - | - | - | - | - |
消化管精査のための入院が多く、検査の結果ポリープ切除を行ったというものが最も多くなっています。
当院では切除後の経過観察のため1泊入院をしていただいています。
本年度は全体的に対象患者の増加がみられますが、例年に比べ急性胃腸炎の症例が多くありました。(2~4位は急性胃腸炎の症例です。)
なかでも細菌性腸炎は当院の症例の中でも転院率が上位に来ていますが、第1位の症例の転院も含め、全て超急性期病院への高度な検査・治療を求めたものです。細菌性腸炎に関しては全国の平均在院日数よりも入院期間が長期になっています。これは慢性疾患の治療の影響により長期入院を要した症例が1件あり、これを除いた場合平均在院日数は6.56日となりました。比較的他の診療科に比べ年齢層も低く全体的に早期の退院が可能な傾向にあります。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数 (自院) |
平均在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110280xx03x0xx | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 処置2なし | 81 | 3.54 | 3.82 | 0.082% | 75.84 | - |
110280xx9900xx | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 処置2なし | 17 | 35.00 | 11.35 | 0.164% | 80.59 | - |
110280xx02x00x | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術,吻合術 その他の動脈等 処置2なし 定義副傷病なし | 13 | 11.54 | 7.38 | 0.082% | 74.31 | - |
- | - | - | - | - | - | - | - |
- | - | - | - | - | - | - | - |
血液透析治療を実施している当院では、2021年度より人工透析患者の血管手術が施行可能となり、今年度も手術をしている症例が上位を占めています。
近隣クリニックだけでなく大分県内の他の医療圏からの紹介も多くなっており、バスキュラーアクセス管理病院としての機能を担っていると考えます。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数 (自院) |
平均在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
170020xxxxxx0x | 精神作用物質使用による精神及び行動の障害 定義副傷病なし | 49 | 1.35 | 2.68 | 0.000% | 34.14 | - |
070320xx99xxxx | 筋拘縮・萎縮(その他) 手術なし | 32 | 47.56 | 25.21 | 0.164% | 81.22 | - |
030400xx99xxxx | 前庭機能障害 手術なし | 26 | 3.58 | 4.67 | 0.000% | 72.73 | - |
050130xx9900x0 | 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 | 21 | 23.00 | 17.33 | 0.164% | 87.33 | - |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 手術なし | 13 | 21.62 | 13.52 | 0.000% | 78.31 | - |
例年と症例の割合は変わりませんが、全体的に対象患者が増加しています。
当院における「精神作用物質による精神および行動の障害」とは、『急性アルコール中毒』が該当します。
「筋拘縮・萎縮(その他)」は昨年度まで「コンパートメント症候群」として表記されていた疾患となります。近隣の医療機関と連携をとり、超急性期治療を終了された患者のリハビリテーション目的の入院が多くあります。加齢に伴う各種機能低下、骨の脆弱化や筋力低下などによってひき起こる疾患等では、リハビリだけでなく在宅等の環境調整を実施することが多くあります。
「前庭機能障害」にはさまざまな『めまい症』が該当します。急性アルコール中毒の症例同様に入院翌日の退院となることが多い症例です。
心不全や尿路感染症に関しては、高齢であることや、他の慢性疾患が増悪するケースが多く在院日数が長くなる傾向にあります。
初発 | 再発 | 病期分類基準 (※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
StageⅠ | StageⅡ | StageⅢ | StageⅣ | 不明 | ||||
胃癌 | - | - | - | - | - | - | - | - |
大腸癌 | - | - | - | - | - | - | - | - |
乳癌 | - | - | - | - | - | - | - | - |
肺癌 | - | - | - | - | - | - | - | - |
肝癌 | - | - | - | - | - | - | - | - |
当院では、『早期発見、早期治療』を目指し、検診・診療を行っていますが、検査入院時には診断が付かない場合もあります。
またステージが決定し、加療を行った場合も、件数は多くなく表示はできませんでした。
患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | 13 | 4.85 | 44.54 |
中等症 | 52 | 22.77 | 78.79 |
重症 | 16 | 11.44 | 84.75 |
超重症 | - | - | - |
不明 | - | - | - |
全体的な対象患者数の増加に伴い、肺炎患者数も増加しています。昨年度と比較して約2倍の件数となっています。50代以下の患者数が3倍に増加しており、肺炎全体の平均年齢は昨年度に比べ3.36歳下がっていました。また、中等症と超重症以外は平均在院が3日程度短縮していました。中等症の平均在院日数は約4日程増加しており、原因としては、超高齢で他の慢性疾患の増悪や肺炎を繰返されるなど、長期に及ぶ治療を必要としたケースが発生したためと考えられます。
今年度も引き続き新型コロナウイルス感染症の流行があり、肺炎に至ったケースや、インフルエンザウイルス感染による肺炎の症例も多くありましたが、例年通りこちらの指標には含まれていません。
発症日 | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|
- | - | - | - | - |
発症日「3日以内」、「その他」と分類されますが、急性期治療後の継続加療のための入院が多いため、発症日は「その他」に分類される患者が多くなっています。
発症日にかかわらず、平均年齢が84.86歳以上と高齢のためリハビリに要する期間は長くなり、入院が長期化する傾向があります。
手術コード | 手術名 | 患者数 | 平均 | 転院率 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
年齢 | 術前日数 | 術後日数 | ||||
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 119 | 71.34 | 0.92 | 3.93 | 0.00% |
K664 | 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) | - | - | - | - | - |
K6535 | 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(その他) | - | - | - | - | - |
- | - | - | - | - | - | - |
- | - | - | - | - | - | - |
当院は内科の専門病院であるため、手術は多くありません。
内視鏡を用いて行う、大腸や直腸など下部消化管のポリープおよび早期癌の切除や、消化管からの出血に対して止血術を行っています。
また誤嚥防止や栄養供給のため、胃ろう造設術やCVポートの設置を行っています。
手術コード | 手術名 | 患者数 | 平均 | 転院率 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
年齢 | 術前日数 | 術後日数 | ||||
K616-41 | 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) | 70 | 77.36 | 6.77 | 7.57 | 0.157% |
K616-42 | 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) | 30 | 73.93 | 1.77 | 3.57 | 0.000% |
K6121イ | 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) | 10 | 73.90 | 14.90 | 52.20 | 0.077% |
- | - | - | - | - | - | - |
- | - | - | - | - | - | - |
当院は内科の専門病院であるため、手術は多くありません。しかし、2021年度より開始となった人工透析患者の血管手術は年々増加しています。
前年度と比較すると、54.40%増加していました。指標2腎臓内科の項と同様の解説となりますが、近隣クリニックだけでなく大分県内の他の医療圏からの紹介も多くなっており、バスキュラーアクセス管理病院としての機能を担っているのだと考えます。
バスキュラーアクセス異常早期発見のための検査など、術前/術後の管理にも力を注いでいます。
転院の症例はすべてもともとの管理病院へ帰ったものでした。
DPCコード(6桁) | DPC名称 | 契機病名 | 症例数 | 請求率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180035 | その他の真菌症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | 180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - |
当院では発症なし、または、10症例未満の発症となっています。
血液疾患や透析等の加療を行っている当院では、感染症等のリスクが高い患者が多いと言えるため、十分な説明と、細心の注意を払い診療を行っています。
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数(分母) | 分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数(分子) | リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率 |
---|---|---|
- | - | - |
当院で実施可能な手術は、リスクレベル「中」には該当しません。
血液培養オーダー日数(分母) | 血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数(分子) | 血液培養2セット実施率 |
---|---|---|
213 | 146 | 68.54% |
培養とは検査の1つで、血液や痰、尿などを調べ原因菌を特定するものです。
血液培養を2回測定する理由としては、何らの理由により検体が汚染されたことを血液中の細菌類と勘違いしないようにするためです。
2回とも同じ菌が検出された場合、同定されるなど、検査の精度を上昇させる意味もあります。
血液培養検査を複数セット採取することが、世界的なスタンダードとなっています。
日本病院会が実施している、QI(医療の質を表す指標)プロジェクトへ提出している資料を確認すると、他施設では71.73%が平均となっており、これと比較すると当院の実施率は他施設よりも約4%程低い結果になりました。
当院では、血液疾患の場合は、診療ガイドライン上も実施する頻度は高いと考えますが、病院全体で考えた場合、高齢透析患者で末梢血管の確保が困難な患者が多いこともあり1セットのみしか検査実施できないケースもあります。特に、呼吸器内科の場合は、検体が血液以外のケースが多くあります。また、QIプロジェクトとの比較では計算式(退院していない患者も含めて計算)の違いによる実施率の差がでているためだと考えられます。
広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数(分母) | 分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数(分子) | 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率 |
---|---|---|
164 | 128 | 78.05% |
広域スペクトル抗菌薬とは、多くの病原体へ効果のある抗菌薬のことです。
効果の高い薬である反面、漫然と使用し続けると薬剤に対する耐性ができ、効果が少なくなる/なくなる状態となる場合があります。
あらかじめ培養検査にて病原菌を特定し、より効果的な治療をし結果的に耐性化を防ぐため、どの程度検査ができているかの指標となります。
日本病院会が実施している、QI(医療の質を表す指標)プロジェクトとは、対象薬剤の違いおよび計算式(退院していない患者も含めて計算)の違いもありますが、全国的な指標として比較してみると、他施設では84.18%が平均となっており、当院は約5%程低い結果となりました。
当院の最も患者が多い呼吸器内科では、指標2で示した通り、誤嚥性肺炎の患者が多く、これはそもそも検体採取が困難な場合が多いです。
また、血液内科では、薬剤を変更しつつ長期間投与することも多いため検査のタイミングが難しい場合もあるようです。
病院全体としては、上記要因や、患者の平均年齢が75歳以上と高齢者が多いこと、繰り返し入院する患者が多く以前の検査結果から効果的な抗菌薬を判断する場合もあることなどが重なるため実施率が少なく感じるのかもしれません。
退院患者の在院日数の総和(分母) | 退院患者に発生した転倒・転落件数(分子) | 転倒・転落発生率 |
---|---|---|
40310 | 38 | 0.094% |
QI(医療の質を表す指標)プロジェクトで出している参加病院による一般病床の平均発生率は0.276%でした。
当院の入院患者の平均年齢は74.08歳と年々地域社会の高齢化に伴い高くなる傾向にあります。
リハビリテーション目的の入院が多く、立位や歩行の獲得に努め、転倒のリスクは患者の可動性に伴い上がることが予測されます。
その状況下、医療安全委員会を中心に転倒・転落回避に多職種で取り組んでおり、発生率は0.094%と全国平均の発生率より常に低値となっています。
退院患者の在院日数の総和(分母) | 退院患者に発生したインシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数(分子) | 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率 |
---|---|---|
40310 | 2 | 0.005% |
QI(医療の質を表す指標)プロジェクトで出している参加病院による一般病床の平均発生率は0.005% でした。
当院の入院患者の平均年齢は74.08歳と年々地域社会の高齢化に伴い高くなる傾向にあります。
高齢化に伴い転倒、転落に伴う受傷の状況は深刻化することが予測されます。
そのため、医療安全委員会で転棟・転落時の受傷が少しでも軽度となるよう周囲の環境整備等に取り組んでいます。
当院の損傷発生率は常に0.005%と、全国平均値と同値でした。
全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数(分母) | 分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数(分子) | 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率 |
---|---|---|
- | - | - |
当院では全身麻酔による手術は行っていないため、該当する手術の実施はありません。
退院患者の在院日数の総和(分母) | 褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の発生患者数(分子) | d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率 |
---|---|---|
24039 | 12 | 0.05% |
2024年6月以降の全ての入院患者に対する褥瘡評価の集計が行われるようになりました。
全国平均の指標がないため比較が難しいですが、日本病院会が実施している、QI(医療の質を表す指標)プロジェクトで出している参加病院による一般病床の新規褥瘡発生率は0.06%でした。
日常生活自立度B以下の入院患者が92.64%を占めており、褥瘡発生リスクが非常に高い中で、入院時よりアセスメント行っています。特に発生リスクが高い患者や持ち込み褥瘡がある患者について、褥瘡対策チームで介入し除圧やマットレスの検討、食事の嗜好調査を実施し補食を提供するなど行っています。
65歳以上の退院患者数(分母) | 分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数(分子) | 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合 |
---|---|---|
981 | 763 | 77.73% |
栄養アセスメントとは、栄養状態の評価です。高齢者は噛む力や飲み込む力の低下、生活環境の変化などにより低栄養に陥りやすいため、早期に栄養状態を評価することが重要視されています。
入院時に嗜好調査を実施し、必要栄養量・食事量・血液データなどを記載した栄養管理計画書の作成を実施しています。
栄養状態や食事摂取量のモニタリングを行い、低栄養リスクのある患者に対しては定期的に介入を行います。
1泊入院など短期退院された場合を除き、当院は65歳以上に限定せず原則入院初日から2日目までに、全ての入院患者に栄養評価を行っています。
退院患者の在院日数の総和(分母) | 分母のうち、身体的拘束日数の総和(分子) | 身体的拘束の実施率 |
---|---|---|
21497 | 1554 | 7.23% |
2024年度の診療報酬改正より身体拘束の最小化が義務化され、身体拘束廃止に向けた取り組みや基準の整備が求められました。義務化以前より当院では、身体拘束廃止委員会やチームを設けており、身体拘束を行った場合には日々身体拘束の必要性の有無を評価し拘束解除に向けた取り組みを行っています。当院の実施率は平均的な数値(10%以下)です。今後も、1症例毎に、身体拘束最小化チームが中心となり回避を検討、倫理的意識を常にもち、早期解除に向けて取り組んでいきます。